ハウスバインダー:持ち物だけでなく、住まいそのものを記録する
塗料の色番号、給湯器のシリアル番号、屋根を最後に直した日——どの家にもお金に換わる情報が百ほどあるのに、誰も書き留めません。それを引き受けるのが、このバインダーです。
どの家にも、誰も見つけられないその瞬間にこそお金に換わる情報が、百ほどあります。あの分電盤はどれ?廊下の壁の色は?屋根を最後に点検したのはいつで、誰が?前の持ち主は知っていました。あなたも、しばらくは覚えているでしょう。けれど家そのものは、何も語ってくれません。
家そのものに記録が必要な理由
持ち物の記録は、家の中にある物を並べたものです。ハウスバインダー(住まいの記録)が扱うのは家そのもの——建物と、そこに取り付けられ、配管され、塗られたすべてです。この二つは、別の人が、別のタイミングで求めてきます。
保険会社は、水漏れのあとに——どの床材がだめになったのか、何年経っていたのか、施工費はいくらだったのか。
買い手は、売却のときに——給湯器は何年ものか、浴室のリフォームはいつか、電気工事の記録は残っているか。
業者は、平日の昼間に——ヒートポンプの型番は、換気フィルターのサイズは、止水栓はどこにあるのか。
そして5年後のあなた自身が——塗料の色番号は、タイルはどれ、時間どおりに来てくれた業者はどこだったか。
記録のある家は、保険請求が早く片づき、売却時の質問が減り、維持費も抑えられます。どの修理も、発掘作業ではなく事実から始められるからです。
バインダーに入れるもの
家を層に分けて考えてみましょう。それぞれに書き留めておく価値のあることが少しずつあり、その多くは、どうせその前に立っているついでの30秒で済みます。
住まいの記録を、層ごとに積み上げる
建物
築年、面積、エネルギーラベル、登記書類と図面。購入時の書類に書いてあったことは、一度ファイルしてしまえば二度と探し回らずに済みます。
部屋
部屋ごとに家を歩いて回りましょう。それぞれについて、階、広さ、そして家に属するもの——家具ではなく、仕上げ材、窓、暖房器具を記録します。
設備・コンポーネント
暖房、配管・水回り、電気、換気、家電・機器、屋根、窓、ドア。メーカー、型番、シリアル番号、設置日、施工した業者。銘板を写真に撮れば、入力する手間が省けます。
表面・仕上げ
壁ごとの塗料の色番号、タイルと床材の製品名、購入先。誰もが飛ばす層ですが、一面の壁だけを同じ色で塗り直さなければならない日に、真っ先に必要になる層でもあります。
メンテナンスカレンダー
給湯器の点検、雨樋の掃除、屋根のチェック、フィルターの交換。何をいつ行ったか——そして次はいつか——を記録しましょう。家は予定どおりに古びていきます。それに追いつけるのはカレンダーだけです。
固定費
電気、暖房、水道、保険、インターネット、警備——契約先ごとに。家に毎月いくらかかっているかが分かって初めて、「乗り換えるべき?」が決断に変わります。
書類は、その物のそばに
取扱説明書、保証書、業者からの請求書、点検報告書、電気・配管工事の証明書。「scan_0412」という名前のPDFが並んだフォルダは、引き出しとほとんど変わりません。記録が機能するのは、給湯器の請求書が給湯器に、屋根業者の報告書が屋根に紐づいているときだけです。
古びないバインダー
紙のバインダーは完成した状態で始まり、最初の修理から劣化していきます。住まいの記録を生かし続ける習慣は、持ち物の記録を生かし続ける習慣と同じです。起きたそのときに記録すること——新しい食洗機は設置の日に、塗り替えた寝室は塗料缶がまだガレージにあるうちに。決して訪れない「年に一度のまとめ作業」に頼らないことです。
iTems の出番
まさにこのために、iTems の不動産コレクションは作られています。住所から家を作成し、階と広さを添えて部屋を追加し、設備はその場所に登録。カテゴリに応じた入力欄が、壁には塗料の色番号を、換気にはフィルターのサイズを提案します。メンテナンスはリマインダーと実施履歴つきで計画でき、固定費は契約先ごとに管理、登記書類や図面、保証書はその物件と一緒に保存されて、すべてのデバイスに同期されます。